不動産の価格「1物5価」とは?

2014.8.4

不動産の価格「1物5価」とは?

みなさんは「1物1価の法則」という法則をご存知でしょうか?
経済学の概念で、取引が自由に行える物やサービスの市場では、同じ商品(またはサービス)の価格は1つに決まるという法則のことです。

しかし、現実的にはそんなことはありえなく、例えば同じ商品でもスーパーや地域によって価格は違います。この様に同じ物やサービスの価格が異なることを「1物2価」と言います。

不動産にも似たような言葉で「1物5価」という言葉があり、土地(1物)に対して5種類の価格(5価)が存在しています。
5種類もの価格が存在するのは少々ややこしいかもしれませんが、この5価にはそれぞれの使われ方(意味)があります。

① 公示価格
『対象となる土地の正常な価値を評価した価格』のことです。
2人以上の不動産鑑定士が別々に鑑定評価を行い、その結果を調整して価格を決めています。
国土交通省の土地鑑定委員会が都市計画法による都市計画区域内の対象地を選び、毎年1月1日時点の対象地における公示地価を公表します。

② 基準地価
基準地価も『対象となる土地の正常な価値を評価した価格』のことですが、公示価格と違う点は、
・対象が都市計画区域外の住宅地、商業地、工業地、林地なども含まれている。
・価格時点(基準日)が7月1日(公示地価は1月1日)。
という点が挙げられます。

③ 路線価
国税庁が定めた『相続税・贈与税の目安となる土地の価格』のことです。
毎年1月1日を評価時点として、主要道路に面した標準的な宅地の1㎡当たりの評価額を相続税法、地価公示価格、基準地価や実勢価格などにより算出します。
路線価は、概ね公示価格の80%が目安に決められています。

④ 固定資産税評価額
『固定資産税を支払う基礎となる価格』のことです。
各市町村が3年毎に1月1日時点の土地価格を基準に決定します。
固定資産税評価額は公示価格の70%が目安になっています。

⑤ 実勢価格(時価)
実勢価格とは、『対象の土地が実際に取引される価格』のことです。

⑤の実勢価格除いた①~④を簡単に一覧表にすると下記の通りになります。
表

公示価格・基準地価・路線価のそれぞれの日本一が銀座となっているのは、青山・原宿を地元としている当社にとっては少し残念ですが、実勢価格では表参道も引けを取りません!

2020年の東京オリンピックに向けて、不動産市況もどのように動いていくか楽しみです。
東京オリンピックの会場の1つ、国立競技場近くの当社は、青山・原宿界隈はもちろんのこと、それ以外のエリアでもフレッシュな情報を持ち合わせておりますので、不動産に関するご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。